星フェスのプレイベント、古スコ懇親会の夜が明け、星フェスの初日となる12日(土)の朝を迎えました。うーん、イマイチの目覚め感。車中泊が問題なのではなく、加齢による体力低下なんだろうなあと漠然と感じます。大学生の頃は背負子に望遠鏡を積んで訪れた甲斐大泉駅(無人駅)の板敷の長椅子で寝ても全然平気だったのですが、やっぱり寄る年波みには逆らえません。

目覚めのコーヒーを飲むと、メイン会場に出向いて受付を済ませ、企業ブースやフリマロードを歩いてみました。断捨離しなきゃなあと思っている時に、これ以上モノを増やさないようあまりしげしげと見ないように努めます。

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メイン会場の企業ブース、時間帯のせいか思ったほどの人出はありませんでした。

リコーイメージングのPentax XW16.5mmとXW23mmをはじめ最新の光学製品を並べた企業ブースはそそくさと歩き、その外周にあるフリマロードに向かいます。すると、売っている古スコやパーツの盛り沢山ぶりにびっくり。人出も企業ブースを凌ぐほどで、もはや星フェスでなくフリマフェスでした。

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メイン会場の外周にあるフリマロード。骨董市のような雰囲気。

前日お会いした皆さんにメイン会場で再会すると、私の嗜好性をよくご存知で、あそこにツァイスのアイピースが、こちらではツァイスのパーツを売ってますよ、と事前のリサーチ結果を教えてくれます。ここでは買い物をしないと強い信念を持って入場したのに、「どれどれ」とまんまと話に乗せられて見て周ってしまいました。

企業ブースでは国際光器がツァイスと縁のあるバーダープラネタリウム(Baader Planetarium)のパーツを安く売っていました。一時期、注目された2インチの精密アミチプリズムなどは、このところの円安を考えるとお買い得でした。ツァイスの純正品もコンディションの良さげな25-H、16-H、10-Oが並んでいましたが少しお高め、誰か購入したのでしょうか。

一方、フリマロードではIsさんの案内で、ツァイスパーツを並べたテントに一直線。ほほう、AstromartやCloudyNights(アメリカ)、Astrotreff(ドイツ)なら、100ドル、100ユーロでも即決であろう、ツァイスのD31.8/M44(アメリカンサイズのアイピースホルダー)が7,000円ですか。なんて感心し、つい、手を出してしまいました。

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国際光器のブースで見つけたツァイス25-H,16-H,10-Oのアイピースとフリマで入手したツァイスD31.8/M44

もともとツァイスはφ24.5mmスリーブが本来の規格で、φ31.75mmスリーブは、アッベアイピース(ZAO)をリリースした東西ツァイス統一後の1994年から正式に採用されました。そのためツァイス純正のアメリカンサイズのアイピースホルダーはとても貴重品です。さすがにスルーするわけにはいきませんでした。(すごい言い訳!)

他にもツァイスのAmateurfernrohr100や100F用のヘリコイド接眼部に接続するアグラマウントM52/S45、M44ねじに変換するS45/M44アダプタも出ていましたが、こちらは我慢してスルーしました。(免罪符にならん!)

その後、メイン会場横のキッチンカーエリアで昼食をとり、メイン会場には2時間ほど滞在して駐車場に戻りました。前夜活躍できなかったAPQ130/1000の接眼部周辺の構想を練っておかねばならないからです。あれこれ持参したパーツから、結局は無難に、ツァイスの双眼装置にアストロフィジクスのBARCONとアミチプリズムを組み合わせて正立化することにしました。午後も旧知の皆さんや5cmアクロの噂を聞きつけていらっしゃった方々の訪問を受けつつ、夜に備えました。

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この日は13cm,6.3cm,5cmが出動。第3駐車場には望遠鏡を持ち込む方も増えました。

残念ながら、この日の夜は前日とは打って変わってシーイングが最悪。ここまで乱れるかというくらい酷い気流状態でしたが、第3駐車場にもクルマが集まって望遠鏡を組み立てる人も増え、多くの方々と交流ができました。

この日はAPQ130/1000を改めてじっくりと眺めましたが、本当に良い望遠鏡です。アミチプリズムを介してもほとんど像が崩れないこと。双眼装置の見易さ、BARCONとの相性の良さに驚く訪問者も少なくありませんでした。メインスコープの面目躍如でしたが、最悪のシーイングでもへこたれない5cmアクロがこの日も注目され、結局、今回は終始50/540フェスとなりました。

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主砲はAPQ130/1000+BARCON+アミチ+双眼装置+A-25mm、夜半過ぎまで来訪者がいました。

夜半過ぎには天候が崩れはじめると同時に風も強くなり、夜の間にタープを撤去。二日目の翌朝(13日)はメイン会場を少し覗いたあと早々に会場をお暇しました。

2泊3日(観測所泊を含むと3泊4日)の星フェス参加でしたが正直言って疲労困憊、あまりに久しぶりで自分の体力を見誤りました。このブログも普通は翌日くらいにアップできるはずなのに、結局1週間もかかってしまいました。

とはいえ、多くの方々との出会いをはじめ、いろいろなお話ができたこと。機材のコンディション維持やメンテナンスの観点からも参加して良かったと思います。お世話になった会場運営者の皆さん、そして、お会いした多くの皆さんに心から感謝申し上げます。(この項終わり)